インコズと暮らし始めて2年。
最初は全てが手探りだでしたが、色々な人のやり方を勉強させて頂きながら、また多くの方から貴重なアドバイスも頂いて、何とか毎日大きな問題もなく、お世話をできるようになってきました。
相変わらず、爪切りは出血(※出血するのはいつもヒト)してしまいますが、それ以外は比較的スムーズに出来るようになり、2年前のバタバタを思い出すると感慨深いです。
そんな中、ペレットの保存方法について、僕なりに見付けた簡単で有効な方法がありますので、ご紹介したいと思います!
簡単なことなので、結論から書いてしまいたいと思います。
簡単で有効な保管方法はこれです!
「えっ!?嘘でしょ。置いてあるだけじゃん。」って思われるかも知れません。
でも、チャックを閉める時に中の空気をしっかりと追い出して、それから袋の余った部分を下に敷く形で置いてあるんですよ。
「じゃ、これ(↓)と変わらないんじゃないの?」とも思うかも。
でも、違うんです。
こちらもしっかりと袋の中の空気を追い出してからチャックを閉めていますが、このまま置いてしまってはダメなんです。
袋には元に戻ろうとする力があって、どれだけしっかり空気を追い出してからチャックを閉めても、この状態で一晩置いておくと、翌日にはふっくら袋は膨らんでいます。
実はほとんどの袋についているチャックは、ジップロックなんかについているチャックと比べるとだいぶん質が悪くて、隙間があるので、そこから空気を吸い込んで膨らんでしまいます。
その空気の中には、
- 湿気(水分)
- 酸素
- ダニの卵
が入っているために、ペレットを急速に劣化させてしまいます。
湿気(水分)を防ぐためにシリカゲルを追加されている人も多いと思いますが、毎日湿気た空気を吸い込んでいては、シリカゲルを入れてあったとしても、ペレットが湿気る恐れがありますし、仮にシリカゲルの量を増やして乾燥した状態を維持できたとしても、吸い込んだ酸素によってペレットは酸化してしまい、風味が落ちるだけではなく、栄養素も破壊されていきます。そして、吸い込んだダニの卵も孵化して、中で増殖していきます。
それを最小限にするためには、ペレットを使った後には、
- 空気をしっかりと追い出す
- チャックを閉める
- 袋の張力で空気を吸って終わないようにして袋を置く
ことが大切です。
袋の中身が多い時は、大きな輪ゴムでしめることも有効です。
袋の余った部分をクルクル丸めて、洗濯ばさみで挟むのもいいでしょう。
とにかく、中の空気を追い出してチャックを閉めて、そして保管中に空気を吸い込まなくさせることが、保管中のペレットの劣化を最小限に抑え込むコツなんです。
保管する時は、こんな風に袋と袋を詰めて置いて、膨らもうとする力を抑え込むと更に有効です。
袋が沢山ある場合は、積み上げてしまうのもアリです!
別の適切な容器に移して保管することが推奨されていますけど
ペレットによっては、別の容器に移して保管することが推奨されている場合があります。
下の写真はシッタカスのお試し袋(100g)ですが、このプラスチック袋はガスバリア性(※酸素などの気体を透過しにくい特性)がありませんので、早急に別容器に移す必要があります。
このシッタカスの小分け袋を別容器に入れました。(※写真はシリカゲルを入れる前です)
僕のお気に入りのスクリュートップキーパー500ml
ぱっと見、サイエンスダイエットの猫ちゃんゴハンみたいですが、間違いなくシッタカスです(;^_^A
このスクリュートップキーパーは、シリコン製のパッキング付きで、液漏れはしませんし、酸素が入ってくることもありません。そして、もちろんガスバリア性がありますので、容器を酸素が透過して中身を酸化させることはありません。
じゃぁ、こんな容器に移したら完璧じゃん!って思ってしまいますが、実はそうでもないんです。
この写真では四角で囲んだ部分に空気が入っていて、シリカゲルを入れることでその中の湿気(水分)を吸収することはできますが、含まれる酸素は取り除くことができないため、フタをきっちり閉めたとしても、中身のペレットを酸化させていきます。
そして、中身のペレットを使う度に、中の空気はフレッシュなものに置き換えられ、含まれる酸素がペレットを酸化させます。
容器自体はガスバリア性が高く、気密性も高いので、ペレットを保管するのに最適のようですが、実は盲点があったんです。
この容器の特性を活かすためには、
- 中身をすり切れいっぱいまで入れて、空気が入り込む量を最小化する
- 脱酸素剤を入れて、酸素を吸収させる
- 冷蔵庫などで冷凍・冷蔵保存する際に使用する
などをする必要があります。
毎日、インコ達に与えるペレットをこれに保管する場合は、ある程度の短期間で使い切ってしまう量でなければなりません。
もしどうしてもこの形の容器を使いたい場合は、脱酸素剤ではなく、使った都度、二酸化炭素や窒素のスプレーを使って、中の空気を二酸化炭素や窒素に置き換えると酸化を抑止することが可能です。
実際、ワインを保管する際に使用されています。
ですが、毎日ペレットの容器のふたを閉める時に、スプレーをシュシュっとするのはかなり面倒。
そうなるとこの手の容器を使う時には酸化を覚悟した上で、数日で使い切る量だけを保管することが望ましいです。
それでは、こんなタイプの容器ではどうでしょうか?
使う都度真空にしておけば、酸化を防ぐことが出来ますよね!
この方法、凄くいいように思えますが、問題点もあります。
使い終わって、フタを閉める
- 容器の中を真空にする
- ペレットの隙間の酸素も出ていく
- 使う前に弁を開ける
- 真空になった容器へ一気に空気が入る
- ペレットの隙間にも酸素が入り込む
このサイクルを毎日繰り返すことになるため、何もしない時と比較すれば酸素と接する時間は短いかも知れませんが、弁を開けた時、一気に酸素を含んだ空気が入って来るのは余り良くありません。
この容器もある程度の期間続けて保管するためのものであって、毎日開け閉めを繰り返す用途には向いていないのです。
隙間の空気をポンプで吐き出す方法よりも、上のようにフタを内容物にぴったり付けることで空気を追い出す方が開け閉めの時に空気が一気に入り込むリスクは低くなります。
でも、これって結局。。。
これと同じなんですよね。
ペレットが封入されて販売されているプラスチックバッグは、
- 中の空気を抜く
- 脱酸素剤
の組み合わせによってペレットを何か月も新鮮な状態を保つことができます。
だから、凄く優秀なガスバリア性を持っているんです。
そんなに優秀なガスバリア性があるのに、それを使わないのは勿体ないですよね!
だから、ペレットが販売されている正規の袋に入っている場合は、何か別の容器に移すことはしなくても、使った後は、中の空気を追い出してから、チャックを閉めて、折りたたんで保管すればいいんです!
そうすれば、手間を掛けずに、ペレットの劣化を遅らせることができます。
ただ、それは「ある程度の短期間(※期間は人それぞれかと)」でペレットを使い切れる場合に限定の話です。
もし、大きめの袋を買って、「ある程度の短期間」で使い切れない場合には、容器や袋の中の空気を吐き出して真空にした上で、脱酸素剤を使用して、冷蔵または冷凍保管するとある程度長い期間の保管が可能になります。
- ガスバリア性のある袋または容器を使用
- 脱酸素剤を使って酸素を完全に除去
- シリカゲルで湿気を除去
- 冷蔵庫または冷凍庫内で保管
以上の組み合わせで、開封後の消費期限を伸ばすことが可能です。
メーカーによると「未開封の袋を冷凍・冷蔵保管したとしても、当初設定された消費期限を伸ばすことはできない」とされています。未開封の袋を冷凍・冷蔵することによって可能になるのは「当初設定された消費期限までの間、より新鮮に保管できるかも知れない」というだけらしいです。
メーカーとしてはそう言わざるを得ないと思いますが、たぶん少しは期限も伸びるはずです。
保管時の温度など色々な要素で消費期限までの劣化パターンは変わりますので、メーカーとして責任を負うことを避けるために、そのようにコメントしているのだと思います。
ただ、大切な鳥の命がかかっていることを考えると、私達もより安全な「当初設定された消費期限までの間、より新鮮に保管できるかも知れない」という考え方に従った方が良さそうです。
この考え方も「未開封の袋」という条件が付いていますので、もし封を開けてしまった場合は、ヒト用の食品などとも同じように
開封後は、すみやかに消費してください
ということになってしまうはず。
ですから、開封した後に、別の
- 真空パック・真空容器
- 脱酸素剤
- シリカゲル
- 冷凍・冷蔵保存
を組み合わせて、細心の注意を払って保管を行ったとしても、当初設定されていた消費期限を超えることは不可能だと思います。
大袋を購入して、使う分だけを外に出し、残りは真空パックで保管する場合であっても、未開封の袋を保管する場合とは異なり、
開封後は、ある程度すみやかに消費してください
になるはずです。
一度開封したペレットを新品と同じような保存方法でリパックして、なおかつ冷凍・冷蔵保存をした場合、どの程度の期間にわたって安全に美味しく保存が出来るかについては、研究機関で検査を受けるなどしなければ分からないことですから、「本当に大丈夫なのだろうか」と不安を抱えて鳥達に与えるよりは、都度「ある程度の期間」で使い切れる量を購入して、予備としては未開封の袋を常温で保管するというのが現実的な方法なのかなと個人的には思っています。